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キス魔な彼女と草食系僕 第十一話

ドアを開けたのは、泪だった。

「ショウ、だ、大丈夫!?」

泪は行きをわずかに切らせて大きな声で言う。

いちおうここは保健室だから、もう少しボリュームを下げたほうがいいと思う。

「泪、なんでここに?」

‥‥そういう僕もそれなりに大きな声だけど。

「ヒメさんから聞いて急いで来たの! で、大丈夫!?」

「あ、うん。大丈夫だよ、そんなひどい怪我じゃないし」

「そっか‥‥良かった‥‥」

泪はほっとしたような表情になる。

「で‥‥なんでそんな怪我したの?」

「え、えっと‥‥」

泪は僕が泪のことで嫉妬されて嫌がらせ(物理的なものも精神的なものも含め)されたことを知らない。

僕が隠してきたからだ。

だからそのことは京極、正岡、フミしか知らない。

「殴られたんだよぉ」

僕が答えるより早く、京極が答えた。

「きょ、京極!!」

僕が京極を見ると京極はとても真剣な表情をしていた。

「殴られたって‥‥どういうこと!?」

泪が僕の方を向いて言う。

「いや、これは‥‥」

「リンチ‥‥だよぉ。オイラが行かなければもっとひどい怪我してたかもぉ」

「京極!!」

僕は思わず声を荒げる。

どうしていままで黙ってくれていたのに、今回だけはこんなにペラペラ喋るのだろう。


「リンチって‥‥どういうこと?」

泪はやっぱり僕の方を向いて言う。

これまで見た中で、一番怖い顔をしていた。

そして、これまで見た中で、一番悲しそうな顔をしていた。

「‥‥」

それでもやっぱり言えなかった。

泪の生で僕が怪我したなんて分かれば‥‥泪はきっと自分のせいだと責める。

本当は嫉妬した奴が悪いのに。

「お願いだから‥‥本当の事を言ってよ、ショウ‥‥」

「‥‥」

「ショウ!!」

「‥‥泪のせい、だよ」

そう言ったのは僕ではなく京極だった。

いつ見たいな者練りではなく、真剣な表情だった。

「私の‥‥」

「京極!!」

僕は立ち上がろうとしたけど、出来なかった。

七瀬先生が、僕の腕をつかんでいた。

「もういいから!!」

「よくねぇだろ」

京極が僕の方を向いて言った。

怒っていた。

いつも温厚な京極が、怒っていた。

「‥‥いいわけないだろ。今まで黙ってたのは相手が素手だったからだ。お前がそれほど怪我しないようにやり方を考えていたからだ。だけど今回は違う‥‥お前、下手すればそんな軽い怪我じゃ済まなかったんだぞ。骨折か‥‥下手したら内臓破裂、なんてこともあり得た」

京極はそう言って億川さんをちらりとだけ見た。

億川さんは泪が入ってきてからずっとうつむいている。

「今までって‥‥どういうことよ、ショウ?」

「‥‥」

「ショウ!!」

「‥‥ゴメン」

「謝ってほしいわけじゃないの!!」

泪が大声で僕に言う。

「‥‥落ち着け、五泉」

七瀬先生が泪に言う。

「もう下校時間だ‥‥とりあえず、帰れ」
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