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キス魔な彼女と草食系僕 第十五話

その日の授業は、ずっと上の空で聞き流していた。

億川さんの様子も、いつもと変わらないように見えた。

それでも、頭の中で京極の言葉が響いていた。

『今日放課後、細雪が呼び出されてる』

当然、呼び出したのは昨日の連中だろう。

どうしようか迷ったまま、時間はいたずらに過ぎて行く。

気がつけば、6限の授業が終わっていた。

次の授業が終われば、細雪さんは多分あいつらの所に行く。

でも、どうすればいいか分からなかった。

助けたい、という気持ちはある。

だけど、僕一人でどうすることも出来ないのは知っていた。

京極は今日用事があると言うことを言っていたから(授業は聞き流してたくせにそう言うことは聞いていた)、助けを借りることも出来ない。

「ねぇ、ショウ」

ふいに泪に話し掛けられた。

「何?」

いきなりキスされないように注意しながら振り向くと、泪は真剣な顔をしていた。

「億川さんのこと‥‥なんだけど」

泪は小声で話す。

「億川さんのこと?」

僕も小声で返す。

「どうにかしたいって、思ってるでしょ」

「そりゃあ‥‥友達だから、助けられるなら助けたいけど‥‥」

「だったら、助ければいいじゃない」

泪はあっさり言い切った。

「そんな簡単に言うなよ‥‥助けるって言っても‥‥僕の力だけじゃ‥‥」

「なんでショウの力だけなのよ。私もいるじゃない」

泪はそう言って少しだけ笑みを浮かべる。

「だ、ダメに決まってるだろ!」

僕は小声のまま泪に言うと、泪は少し怒ったような顔をした。

「何で? 私だって億川を守りたい」

「だって危ないだろ! 怪我するかもしれないのに‥‥」

「それはショウも同じでしょ。実際怪我してるし‥‥」

「だけど‥‥」

僕はそこまで言って止まった。

泪が、とても悲しそうな顔をしていたから。

「‥‥泪?」

「‥‥言ったでしよ、もう自分で抱えこまないでって‥‥私にも、手伝わせて」

泪の顔は、有無を言わせぬ迫力があった。

僕は黙って頷いた。
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