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キス魔な彼女と草食系僕 第十八話

僕達は校舎に向かって必死に走っていた。

なるべく人気の多いところを選んで、あいつらに捕まらないように。

「こ、九重さん‥‥」

ようやく後ろから男がついてこなくなった時、億川さんのかすれた声が聞こえて、慌ててスピードを落とす。

「す、すいません、つい‥‥大丈夫ですか?」

「わ、私のことより‥‥なんで五泉さんをおいていったんですか!? 危ないじゃないですか!?」

億川さんは彼女からするとやや大きめ言う。

「‥‥あいつには、自信がありました」

「え?」

「多分、自分の合気道の腕前とか、そういうのじゃなくて‥‥京極が立てた計画に」

「計画‥‥?」

「億川さんは、舞台の台本とか‥‥書いたことありますか?」

「いえ、ないですけど‥‥それが‥‥?」

億川さんは不思議そうな顔で僕に聞き返す。

「面白い、人に読んでもらえるような物語を書くのは‥‥大変です。面白くて分かりやすい表現、起承転結、魅力のあるキャラ、セリフ‥‥それに舞台なら役者のキャラのことも考えなきゃです。でも‥‥京極は一流のシナリオライターです。『今』という舞台をどんなトラブルがあっても絶対にハッピーエンドにするシナリオが書けるんです」

「‥‥よく、分かりません‥‥」

「京極と一緒にいれば分かって来ますよ」

僕はそう言って角を曲がった。

そこには男達が待ち伏せしていた。

全員この学校の生徒ではなかった。

人のいる所を歩いて来たはずだったのに、もう周囲に人はいなかった。

「やばい‥‥」

男達がこっちに向かって走って来る。

億川さんを一瞬だけ見る。

億川さんは今にも泣きそうな顔をしていた。

『億川さんを、守って』

泪の言葉が頭の中に響く

覚悟を決めた。

僕が、億川さんを守ろう。

そして僕は走って来る男達に向かって、走りだした。

何か策があったわけでもない。

勝てる自信もない。

でも、体が勝手に動く。

億川さんを守るにはこうしなきゃ――と、どこかでそう思ったのかもしれない。

向かって来る男達めがけて、おもいっきり体当たりをした。

モロに喰らった男は吹っ飛び、後ろの男をと一緒に地面に頭をぶつけ動かなくなった。

僕が倒せたのはその二人だけだった。

僕はすぐに体勢を立て直して、隣にいた男を殴る。

でも、僕の力じゃたいしたダメージにならなかった。

それでも、僕は必死に闘った。

顔を殴られた。

口の中を切った。

腹も殴られた。

それでも闘った。

億川さんを助けたかったから。

泪との約束を、守りたかったから。

でもどれだけ闘っても、全く勝てる気がしなかった。

もう、ダメだ‥‥

そう思った時だった。

「おりゃーっ!」

聞き覚えのある高い声が聞こえた。
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