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キス魔な彼女と草食系僕 第二十四話

途中から第三者視点になります



「ちょ、な、何してんの!? 何でそんなにくっついてるの?」

扉が壊れるくらいの勢いで開けた泪が叫ぶ。

「む、昔のアルバムを見せてたんだよ」

よもやキスされそうになってたとは言えず、そう答えた。

「何でそんなくっついて見る必要があるの!?」

「それは‥‥」

「もう、早く離れて!」

そう言って泪は僕と億川さんの間に無理矢理入る。

「ところで‥‥何のアルバム見てたの?」

泪は億川さんに訊く。

「えっと‥‥これです」

そう言って億川さんが泪にアルバムを渡す。

「うわ、懐かしい! よくこんなの残ってるね!」

「普通残ってるでしょ‥‥」

自分の写真を捨てる奴なんて見たことない。

「私どこかに片付けたままどこに片付けちゃったか忘れちゃったよ」

「探せばあるでしょ? ってかたまには部屋掃除しなよ」

「してるよ!」

「月に一回するかしないかぐらいでえばるな」

「う、うるさいなぁ! そんなに汚くないからいいの!」

「あれが汚くないんだったら、この世からゴミ屋敷は焼失すると思う」

「そ、そこまで言わなくていいでしょ!?」

泪はちょっと顔を赤らめる。

「そんなに汚いんですか‥‥?」

億川さんは驚いているようだ。

「やばいですよ。新種の虫とかが出てきそうなくらい」

「そんなひどくないってば!」

「じゃあ今から泪の部屋行っていい?」

僕がそう訊くと泪は顔を強張らせる。

「それは‥‥」

「ほら、やっぱり汚いんじゃん」

「う、うるさいなぁもう! 掃除は苦手なの! 恥ずかしいから億川さんの前ではそういうことは言わないでよ!」

そう言いながら僕をぽこぽこ叩く。

人前でキスする方がずっと恥ずかしいと思うけど。

「はいはい、もう言いませんよ」

「心こもってないよ!」

泪がぽこぽこ叩きながら言う。

「仲良いんですね」

億川さんはクスッと笑い、呟くように言う。

「本当に‥‥誰も入る隙間がないくらい‥‥」

そう言った億川さんの顔は切なそうに見えた。

「億川さん‥‥? どうかしたん‥‥」

「ただいまぁ」

僕が億川さんに訊きかけるとトイレに行っていた京極が戻って来た。

「遅いよ」

「まぁ色々あってねぇ」

京極はそう言うと億川さんの方を向いた。

「でぇ、キスしたぁ?」

なんの躊躇いもなく、いつもの笑顔で訊く。

「きょ、京極さん‥‥」

億川さんが顔を真っ赤にしながら言う。

「キス‥‥?」

泪は初め理解していなかったみたいだけど、すぐにどういうことか理解した。

「シ、ショウ、億川さんとキスしたの!?」

泪はこっちを向いて僕を睨む。

「してないよ」

未遂だったけど‥‥

「なんだぁ‥‥細雪が奏に吹き込まれてたからぁ、てっきりしたのかと思ったのにぃ」

「吹き込まれた‥‥? どういうことですか?」

億川さんが不思議そうな表情で京極に訊く。

「いくら友達だからってぇ、キスしたりするのは一般的じゃないよぉ。ましてや異性同士じゃあねぇ」

京極がそう答えると億川さんの顔が一瞬で真っ赤になる。

「嘘‥‥!? ご、ごめんなさい!」

億川さんが僕に謝る。

「いや、別にそんな‥‥」

「ごめんなさいってことはぁ、しようとしてたのぉ?」

京極が言わなくてもいい余計な一言で言う。

「‥‥そうなの、億川さん?」

泪が億川さんの方を向いて訊くと、億川さんは真っ赤な顔で俯いた。

「‥‥ショウ」

泪が今度はこっちを向いた。

一見笑っているようでも、目が全く笑っていない。

「じゃあぁ、僕達は帰るからぁ」

京極はそう言って億川さんの手を取って立ち上がる。

「ちょ、京極!」

「頑張ってねぇ」

京極はそう言って僕達に背を向ける。

「ショウ、どういうこと!? 説明しなさい!!」

泪が般若になり僕に迫る。

「京極、逃げるなぁぁぁ!!」

僕の叫びも叶わず部屋の扉は閉められた。


◆◇◆◇◆◆◇◆◇◆


「あ、あのままほっといていいんですか?」

「大丈夫だよぉ、あの二人だからぁ」

億川の質問に京極はいつものように微笑みながら答える。

「それにしてもぉ、けっこう大胆なんだねぇ」

「え?」

「翔太にキスしようなんてさぁ」

「あ、あれは‥‥」

「いくら奏に騙されてたからってぇ、したらどうなるか分からないほど、細雪は馬鹿じゃないでしょぉ?」

京極がそう言うと億川は黙って俯く。

「翔太のこと、好きなんでしょぉ? 本当の気持ち伝えればいいんじゃないのぉ?」

「そ、そんなこと! 出来るわけないじゃないですか! 九重君には五泉さんみたいな可愛い彼女がいて‥‥」

京極が訊くと億川が少しだけ大きな声で言った。

「私なんて‥‥お呼びじゃないですよ‥‥」

億川が呟くようにそう言うと、京極は溜息をついた。
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