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キス魔な彼女と草食系僕三十七話

「あ〜これ打ち身だな」

七瀬先生は僕の怪我をそう診断した。

「打ち身‥‥ですか?」

「ああ。まぁ、そんなに心配するほどのことでもないだろうが‥‥ま、一応処置しておくか。三十木はもう戻ってもいいぞ」

「嫌です」

三十木さんが即答する。

「‥‥何?」

「私には、怪我をさせた責任がありますから」

「せ、責任だなんてそんな‥‥」

僕が言いかけると、七瀬先生が制止して三十木さんの方を向く。

「責任を取りたいなら、九重の分も仕事しな。ここにいたってお前に出来る事なんて殆どないんだ。だったら九重の分も働くことの方が、責任を果たせると思うが?」

七瀬先生がそう言うと、三十木さんは躊躇したが、七瀬先生の言う通りに保健室を出て言った。

「全く‥‥意外に強情だな」

七瀬先生はそう言うと僕の耳元に近づき、すごく小さい声で耳打ちする。

「結構ひどい怪我だ‥‥上脱いで横になれ」

「えっ‥‥」

思わず僕は七瀬先生の顔を見ていた。

「でも、さっきは‥‥」

「あれは嘘だ。きちんと教えたら三十木がさらに自分を追い込むだろうが」

七瀬先生はまた小さい声で言うと僕から離れ、薬を探し始める。

僕は七瀬先生に言われた通りに上着を脱いで横になる。

「全く‥‥そんなことしてたら、また泪に怒られるぞ」

七瀬先生は呆れ顔で呟く。

「そう‥‥かもしれませんね」

僕の脳裏に、二ヶ月前にこの部屋であったことが浮かんでくる。

あんな顔は、もう二度と見たくなかった。

でも‥‥

「困ってたら、助けてあげたいじゃないですか。絶対にほっとけませんよ」

「‥‥だろうな」

僕の言葉に、七瀬先生がニヤリと笑い、薬を塗り始める。

ひんやりと冷たい。

「ハイ、終わり」

七瀬先生はパチンと背中をたたく。

痛みはなくなっていた。

「凄い‥‥」

「まぁ、京極が持ってきた薬だし、これで大丈夫だと思うが‥‥出るなとは言わないが、あんまりはしゃぐなよ、体育祭。また痛みだすからな」

「はい、わかりました」

僕が立ち上がり、上着を着終わった時、保健室の扉が勢いよく開いた。

「ショウ!! 大丈夫なの!?」

そう叫びながら入って来たのは泪だった。

「大丈夫だよ‥‥だから落ち着いて」

「で、でも‥‥」

泪は心配そうな表情をしてオロオロしている。

「ただの打ち身だよ。だから大丈夫」

僕はそう言って泪の頭を撫でる。

泪はようやく安心したのか、ニカッと笑う。

「そっか! それじゃあ、リレーの練習してくるから、待っててね!」

泪はそう言うと走って出て行った。

「‥‥九重、本当に‥‥無理、するなよ」

出ていく間際に、七瀬先生が不安げな表情で僕に言う。

「分かってますよ」

僕はそう答えた。

本当は‥‥無茶する気満々だったけど。
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No title

キス魔ってこれで全部ですかね?
Tweet Tunnelで過去の投稿数えたら同じ37個でしたので…

目次も新しく投稿なされたようですし、とりあえずここまでという認識でよろしいのでしょうか。
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織田一菜&K

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